G.R.A.D大崎甘奈編、Nestleの視点

はじめに

本当はこの記事は上げるつもりがありませんでした。

以後出すための記事のためにG.R.A.Dコミュを”簡単に”まとめようとしたら尋常じゃない長さになり、しかも実際にG.R.A.Dをプレイしながら文章を書き進めていたため、どんどん感情がグチャグチャになり、お気持ち表明やポエムがそこいらに入り混じった怪文書が出来てしまいました。そのままの勢いで供養します(なんでだ)

まとめたものの後ろに置いていた結論の文章を手前に持ってきて、それ以下の部分を隠します。

感想とまとめ

甘奈G.R.A.Dコミュ。恐ろしくよく作られていると感じました。

これまでのコミュで明らかになっていた甘奈の行動原理、そしてその致命的な欠陥に的確にメスを入れています。

そもそも甘奈は、

自身が”アイドル”になりたくて、アイドルになったわけではありません。

甜花ちゃんの可愛さを届けるためにアイドルになってほしくて、そして甜花ちゃんと一緒にいたいから、アイドルになりたい。 よくある部活動などで友達と一緒が楽しいからなる、と言っているのと動機としては大きく変わらないと思います。

甘奈にとって、”アイドル”は手段でしか無いのです。

彼女が本当にしたいことは、”今と変わらず幸せに過ごす”ことなのです。

初めて甘奈に出会ったときから、正直気づいていました。甘奈がアイドルに対してそこまで思い入れが無いだろうと。確固たる意思は無いだろうと。自分が好きになるキャラクタータイプと少し違うので驚いたことを覚えています。

そしてシャニマスPも分かっていました。ですがこの問題に対して、彼は一旦飲み込んで先送りにしていたように思います。

WING編後半でも、あくまでも変化していく甜花に対して甘奈は置いていかれているわけではない、一緒に変化していくことで相対的には変化しておらずずっと一緒だと諭してます。

感謝祭コミュでも、未来像を描けず不安に思う甘奈に対して、安心できる存在、大事な存在(アルストロメリアの二人とP)がいつもそばいる、と声をかけ、最終的には「アルストロメリアの未来なら信じられる」、という言葉を引き出しています。それでもまだ、アルストロメリア3人の未来を描けるようになっただけです。

甘奈の行動原理はアルストロメリア3人で一緒に”今と変わらず幸せに過ごす”こと。

だからこそ、一人になった時に行動原理の軸がブレる。アイドルを続ける理由付けが無くなってしまうのです。

行動原理の軸がブレると人は頑張れなくなります。

「あれ?俺なんでこんなに苦労してるんだろう」

「なんでこんな無駄なことしてるんだろう」

そんな気持ちがよぎってしまう経験がある人は少なくないと思います。それが余暇であれば他のもっと楽しいことをすれば良いはずです。

ですが、アイドルはお仕事です。お金が発生し、周りのたくさんの大人が動いています。甘奈はこの点で葛藤し、悩み、最終的に答えを得ます。

この成長を見た瞬間に私は

「この瞬間のために俺は甘奈をプロデュースしていたんだ」

と思いました。もちろん号泣しました。

全てが繋がり実を結んだ気がしました。

甘奈がついに、自分がアイドルとして何をするのか、自信を持って進み続ける強い意志を得たのです。

甜花ちゃんに、アルストロメリアに、プロデューサーに、

”アイドルとしての生きる意味”を依存することを辞めたのです。

これがしたい、あれがしたい。 欲を出すためには、そもそも非常に強い目的が必要です。 その目的を得た。 大崎甘奈はこれからこの空を塗りつぶすほどの強い光を放つことでしょう。

これからも、彼女から目を離さないでください。 一緒に甘奈を見守りましょう。

最後になりましたが、シャニマスライターさん。 最高の物語を本当にありがとうございます。一生ついていきます。 引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

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以下、とっても気持ち悪い文章が続きます。注意です。

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コミュまとめ(ネタバレ、ポエム、閲覧注意)

「コミュ1 care, care, care...」

甘奈がG.R.A.Dに向けたレッスンを受けているところから始まります。

甘奈はトレーナーさんに「G.R.A.Dでは個人戦だから、アルストロメリアではない『甘奈ちゃん』を見せてほしい」 と言われます。

これまでずっとユニットで活動してきた甘奈は、上手くイメージができず謝罪します。もちろんトレーナーさんはそれを理解し、一旦宿題として考えてくるように甘奈に伝えます。

その時に求めた課題がアルストロメリアではない甘奈が、提供できる価値』を検討してくることでした。

ここで甘奈はこれまでの活動を振り返ります。W.I.N.Gや感謝祭、イベントコミュで甘奈は「現状を維持すること」を望んでいました。 変化が怖い、今という幸せを手放したくない、これ以上のことは望まない。 これが『大崎甘奈』です。

甘奈は、これからもずっと、『アルストロメリア』であることを望んでいるのです。

甘奈は自己評価が低いのですが、一方で他者のことを高く評価しています。

具体的にはアルストロメリアの二人、甜花ちゃんと千雪さんに対して 「ふたりは、ふたりにしかできないことを簡単に見つけちゃうんだろう」 と評価しています。

それに対して「甘奈は…」と零します。 .

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さて、ここからです。

プロデューサーが合流し、レッスンが終わったことを確認します。これに対して、これまで悩み、暗い顔色だった甘奈が、

「――うん!今日もバッチリ頑張ってきたよー☆」

と返します。気丈に、プロデューサーに心配をかけないように、不安や悩みを押し殺します。

プロデューサーは残念ながらこの時の甘奈の心情に気がつくことができませんでした。 そしてアイドルとして信頼しているが故に

「そこは心配してないよ、甘奈だからな」

と伝えます。

もちろん普段の甘奈なら「えへへ、任せてよ!」くらいのことを返すでしょう。 しかし、今回は異なります。トレーナーさんから課された難課題。しかも自分の信条や想いとはかけ離れたことを求められて、悩み、苦しんでいます。

それでも甘奈はその日の空のように曇った心を胸に、一言、聞こえないように呟きます。

「……それから、ごめんね……プロデューサーさん」

(おかしいな、これまだコミュ1だけなんだけど。)

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「コミュ2 こわいものはなに?」

コミュ2に入ってもまだ甘奈は課題に対しての結論が出せていません。

ライブステージを終えて、支えてくださったスタッフさんたちに感謝を述べます。 それに対して、甘奈のこれまでの活躍を見てきたスタッフさんは

「いやいや、大崎さんの力ですよ!さすがです!」

と返します。

ずっと不安を抱え、押し殺し、それでもステージではいつものパフォーマンスを発揮する。

大崎甘奈というアイドルは本当に強い子です。でもそれ故に、押し潰してきた不安がどんどん大きくなるにつれていつか急に破綻するときが来るのではないか、という漠然とした恐怖が付き纏います。

ある日、ついにプロデューサーが甘奈の異変に気づきます。

レッスンに身が入っていない、なにか思いつめている。そんな甘奈に対してプロデューサーは

「……最近、大丈夫か?」

と声をかけます。明らかにおかしいと思い、そしてタイミングを見計らってから、プロデューサーは声をかけたのです、

しかし甘奈は、

「――大丈夫だよっ☆突然そんなこと聞くなんて、変なプロデューサーさん。最近の甘奈、どこかおかしい?」

と完全にシラを切ります。

そして重ねて、

「G.R.A.Dに向けて気合が入っているだけだ」

と答えます。

話したくないのです。

これまで支えてきてくれたプロデューサーに、

育ててきてくれたプロデューサーに、

前に進みたくない、ここにいたいなどと思っている自分を悟られたくない。

プロデューサーは話したくないという甘奈の想いを汲み、一旦ここで引き下がります。甘奈はこれまでよく頼ってきてくれ、必要なことは話してくれた。

信頼関係をしっかりと築いてきたプロデューサーは、甘奈を信じてその選択を一旦甘奈に委ねます。

信頼関係を築いてきたからこそ、その信頼を壊したくない。

オーディションを乗り切ることで無理にでも証明してみせる。

だから、お願い、プロデューサーさん……

……これ以上、気付かないで

(ようやくコミュ2「こわいものはなに?」が終わったんですが、長過ぎません?これ3人分やらないといけないんだけど。) .

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「コミュ3 無理にでも浮かび上がる」

コミュ3に入って、甘奈に大きな仕事が舞い込みます。

アプリコット』の仕事を通して、ファッション業界での注目度が高くなった結果、 海外の有名ブランドが日本の新作発表会のモデルの一人として甘奈を起用したいとオファーしてきました。

プロデューサーにとっても非常に大きなことです、興奮した様子で甘奈に内容を伝えます。 それを受けた甘奈は、

「――めーっちゃ素敵なお仕事だよ、プロデューサーさん!取ってきてくれてありがとう!もちろん頑張るから☆期待してて!」

と返します。

普段のプロデューサーなら言葉に詰まったことに気がついたでしょう。 いや、今回も気がついていたのです。それでも、声をかけられなかった。 こんなにも大きなオファーが来ても、甘奈は心から喜ぶことができないくらいに追い詰められているのです。

甘奈は一人、公園でこれまでの仕事について回想します。

「大崎さんの力ですよ!」「甘奈ちゃんは勘がよくって助かるよ~」「そこは心配してないよ、甘奈だからな」

今回の仕事は『アルストロメリアの甘奈』ではなく、『大崎甘奈』に来た仕事。 でも、アルストロメリアじゃない甘奈のイメージなんて全く浮かばない。 何もわからないのに、それでも周囲の世界は回るのです。 一人で何をしたら良いのか。

そこにプロデューサーからのメッセージが。 仕事を引き受けてくれたことへの感謝。そして具体的な内容についての資料の共有のメッセージでした。 その中で 『ファッションは甘奈の得意分野でもあるし、伸ばしていったほうがいいと思うんだ』 と声をかけます。

「……甘奈ってお洋服のこと、得意分野だったんだ。…………自信ないよ……プロデューサーさん……」

もはや何も分からない。自分のことも、他者から見た『アイドル大崎甘奈』のことも。

何も。分からない。

それでも大崎甘奈は立ち上がります。 無理にでも浮かび上がるのです。 指名された、できるって言ってもらった、だからこそ、ちゃんとやらなきゃいけない。

だから、

「――練習……!!」

(コミュ1つに付き何文字使ってるんだろう。ここまででコミュ3)

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「予選前コミュ」

練習を積んだ甘奈。それでもその表情はまだ不安が拭えていないものでした。 プロデューサーは本番前の甘奈に声をかけます。 甘奈は表情を取り直し、

「緊張しちゃうけど大丈夫、これまでやってきたことをちゃんと発揮してくるから。プロデューサーさんも応援よろしくね」

と隠します。

「……本当に大丈夫か?」

プロデューサーはそう思ったに違いありません。 でも、本番前のアイドルにそのような声掛けをして良いことがあるでしょうか?

全てを一旦飲み込んで、甘奈に一言。

「精一杯頑張ってこい」

と送り出しました。 .

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「予選後コミュ 勝利」

応援を受けて、甘奈は見事予選を突破しました。

浮かない表情。

「……甘奈、勝てちゃったんだ……」

今の状態で勝てるとなんて思っていなかったのでしょう。 それでもプロデューサーは

「宣言通り、実力を十分に発揮できてたな」

と声をかけます。 もちろん予選前に甘奈が「発揮してくるから」と言ったからこそのセリフです。

甘奈の実力はもちろん高いです。 それでも甘奈はそのことを受け入れられず、一言。

「……そっか☆」

と、浮かない表情でつぶやくのでした。 .

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「コミュ4 突き放して(甘やかして)」

G.R.A.D予選直前、プロデューサーは甘奈が

「甘奈一人でどうしたらいいの――……?」

と零すその瞬間を実は見ていました

限界が近いことを理解したプロデューサーは悩みます。 甘菜に考えがあるなら、尊重したい。でも、もうそろそろ……

だからこそ、俺に、できることは……。

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夜になり、甘奈を呼び出したプロデューサー。 再度問いかけます。

「……なぁ、甘奈。悩んでること、話してくれないか?」

もちろん甘奈はこれまでと同様、取り繕おうとします。 それでももう、ここで聞いておかないといけない。

「甘奈」

「……頼むよ。俺のためだと思ってさ」

情に訴えかける、ずるい手を使ってでもここで聞いておかないといけない。 当然、ずるい、話したくないと言われます。それでも。

甘奈は答えます。

「甘奈は今、きっと……乗り越えなきゃいけない壁の前にいるんだよ。…………だから、優しくしないで。甘やかさないでほしいの、プロデューサーさん。甘菜に――……」

「甘奈に、厳しいことを言って……?」

甘奈も分かっているでしょう。どうにもならないところまで来ていると。 でも、この最後の一線だけは守らなければいけない。

大崎甘奈が、しっかりとした、いい子だという信頼を壊したくないから。 ずるい子だって思われたくないから。

プロデューサーは答えます。 今の甘菜に必要なのは助けに見える。手を取ってくれないか。いつだって甘奈の味方でありたい。そして、

「頼りない所があれば、絶対に直すって約束するから、俺を信じて――」

違うそうじゃない、プロデューサーが悪いんじゃない。 悪いのは、悪いのは……

「甘奈がずるいからでっ……――!」

ついにこぼれた本音。 プロデューサーはもう少し詳しく話をしてくれるように頼みます。

「甘奈はずっと無責任なの」

「ひとりでお仕事する覚悟もないのに、できるふりをして」

「ずっと、みんなに嘘をついてるみたいで」

「自分出始めたはずなのに、途中で、辛くなって」

「ずるばっかりなの」

「だからっ……!」

これまでいい子として頑張ってきた甘奈の心の内をようやく知ることができたプロデューサーは、

「そうやって甘奈は今まで頑張ってたんだな。不安だったんじゃないか…?ひとりで、大変だったな」

と声をかけます。

責めることができるはずもない。ずっと何かを抱え込んでいることは分かっていた。 甘奈の強さに甘え、必要なときには話してくれるだろうと放置してきた。

甘奈をひとりで、頑張らせてしまった。

この問題を解決するためには、「甘奈が何のために頑張ってきたのか」を解き明かさないといけない。

「甘奈は、『誰かが求める甘奈』に添おうとしただけだ。それは責められることじゃない。」

でも甘奈は答えます。

「そうじゃないと甘奈が嫌われちゃうから。」

「結局は、誰かのためじゃなくて甘奈のために、誰かが求める甘奈をやってきたんだ。」 と。

良いんだよ。 ちゃんとしなくたっていい。

甘奈が思う『ちゃんとしていない甘奈』だってきっとたくさんの人に受け入れてもらえるはずだから。 失敗したって、ずるくたって、嫌だなって思うんじゃなくて、支えたいと思う人はいる。

「……ほら、筆頭はここにさ!」

だって、一人目のファンなんだ。これまでも、これからも、支えたいと思ってる。

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「甘奈、ダメダメかもしれないよ……?」

「問題があるなら、一緒に解決すればいい」

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「……失望させちゃうかも……」

「はは、それは俺の器の問題だな?受け止めてみせるよ」

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どんな甘奈でも受け入れてもらえる。 プロデューサーは力強い言葉で、それを示してくれた。

本当に、本当に、

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「……プロデューサーさんは、優しいね……」 .

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「コミュ5 うそなき天使」

コミュ4で全てを吐き出した甘奈は少し晴れた表情で、ステージ袖でプロデューサーに話しかけます。

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「この間のことのおまけに……もうひとつ甘奈の嫌なところ、聞いてほしいの」

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自分で言うのはちょっとなぁって感じだけど……

甘奈、大体のことは 練習すればそこそこできちゃうでしょ?

えへへ……! ほら、器用貧乏ってやつ☆

…………――いっつも、大体できちゃうから め―っちゃ打ち込んで、打ち込んで、打ち込んで ……それでも、できない。越えられない――

……みたいなことが 起こっちゃったら、どうしようって ……いっつも、どこかで。おもってたの

だからね―― できるようになりたくて、死ぬ気で一生懸命頑張る―― とか。……そういうことも、やったことがなくて

――ううん。きっと、やりたくなくて

……ちょっと頑張ればできる、知ってることの中で ずっと……ずーっと、止まってた

――……でもね

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「やってみようかなって、やっと思えたの」

「――プロデューサーさんに泣かされた日に」

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待って甘奈。それは大概風評被害

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「えへへ、冗談だよー☆泣いたって言っても、安心して泣いたんだもん」

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………。

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「――……甘奈、失敗するのは怖いし、誰かからがっかりされちゃうのも怖いけど」

「……プロデューサーさんなら、きっと最後まで付き合ってくれるって」

「だったら頑張れるんじゃないかって――」

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ああ、もちろん、最後まで。 最後まで付き合うよ。俺は甘奈の、プロデューサーだからな。

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「そしたらね!あんなに避けてた死ぬ気が、急に眩しく見えて」

「『ああ、ここが甘奈が死ぬ気で頑張るところなんだなぁ』って……思えちゃったの」

甘菜は、甜花ちゃんと一緒にいたい、千雪さんと一緒にいたい。……――プロデューサーさんと、一緒にいたい」

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「それを叶えるためには、アイドルでいなきゃいけない。……それも、ただのアイドルじゃダメ。」

「どんどん進んでいく甜花ちゃんと、千雪さんに負けない――自分だけの魅力をもったアイドルじゃなきゃいけない

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「――『甘奈は、アルストロメリアでいたいから』」

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「甜花ちゃんと千雪さんに恥ずかしくないように、甘奈だけの得意分野を見つけるんだって」

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「――だからね、プロデューサーさん!」

「甘奈、今回のファッションショーに懸けてみたの。」

「『精一杯頑張ります』って言うだけじゃなくて……自身を持って、責任を持って、臨めるまで」

「いい加減な感じじゃなくて、中途半端な感じじゃなくて――」

「これでいいのかなって、迷ったりしなくなるまで」

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「いつもよりもっともっと、頑張ったの」

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「すごくすごく楽しくて――」

「――……それで、今、めーっちゃ緊張してるんだ。話してないと落ち着かない」

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ああ、大丈夫。その緊張、その不安は怖がる必要がないものだ。

今回初めて、甘奈はずっと自分に無意識でかけてたセーブを外して、本当の本当に、本気で、ステージへ向かう。 頑張った分だけ不安に思うのは当たり前。

だから、大丈夫。

その不安は、甘奈の努力の勲章だ。 胸を張って、行っておいで。

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ここで甘奈は重ねて、言うのです。

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その本当の本当に本気の甘奈は――、きっと今日のステージで何かが変わると思ってると。

このファッションショーを成功させて、『お洋服の分野は、甜花ちゃんにも千雪さんにも譲らないんだから☆』と。

そう言えるようになると。

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アルストロメリアは、ライバルだから、だから負けない。

甜花ちゃんと千雪さんに相応しくない甘奈になんてなりたくないから。

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俺もそう思うよ。信じてるからな、甘奈。 全力でやってこい。見届けるから。

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「一瞬だって目が離せないくらいのステージになるように、甘奈、成長してみせるから」

「……見ていてください、プロデューサーさん」

「じゃあいってくるね!プロデューサーさん。――甘奈、今をサイコーに楽しんでくる☆」 .

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「決勝前 コミュ」

『甘奈のことを見て!』って言いに行くの。

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もしかしたら見る前から『嫌だ』って言われるかもしれない

見た後で『満足できない』って言われるかもしれない

それを怖いと思うのは普通のことでしょ?

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オーディションに落ちたらめーっちゃへこむと思う

悲しいし、悔しい、きっとそう。

だから今、ちゃんと受かりたいんだって。

そういう実感ができたから、『怖くてよかった』

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でも怖がるのはここまで、プロデューサーさんの前で置いていくの。

怖いのは普通。そう思うことは怖がらなくていい、だから

「甘奈はバッチリな笑顔で、お客さんたちを楽しませてくるだけだよ!」 .

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「決勝後 コミュ」

決勝の後は、是非皆さんの目で確認してください。

甘奈もそれを望んでいると思うから。

見届けてあげてください。